こんにちは、シンク・フリー・カウンセリング・東京 代表 山下 結衣 です。 4月、新年度が始まり、新しい人生のスタートを切ったばかりの新社会人が街に溢れています。新しい環境に飛び込んだものの、期待と不安が交錯し、心の中で戸惑いを感じている方も多いことでしょう。慣れない仕事や職場の雰囲気、上司や同僚との関係に、気づけば圧倒されている自分に気づくこともあります。
そんなとき、心の中で浮かぶのは「すぐ辞めるなんて…」という思い。そして、この時期になると、「また今年も新卒がすぐ辞めたらしい」「少し注意しただけで心が折れるんだって」といった声を耳にすることがあります。確かに、今の若い人たちが抱える悩みや迷いは、昭和・平成の働き方とは大きく違うように映るかもしれません。「私たちの時代には、辞めるなんて考えもしなかった」というお声もあるでしょう。それは、長年厳しい社会の中で身を削るように働いてこられた、まさに“社会の骨格”を支えてきた方々のお言葉だと思います。
でも、もし新社会人が、今、「辞めたい」という気持ちが湧いてきたとしても、それが必ずしも悪いことではない、ということを理解してほしいのです。今回は、そのことについて考えてみたいと思います。
1. 「すぐ辞めるなんて…」という声があるけれど
社会では「すぐ辞めるなんて甘い」といった意見もよく耳にします。確かに、人生の新たな門出やチャレンジの段階で、踏みとどまる力も必要ですが、しかし、新しい職場で自分のメンタルが限界に達してしまう前に、逆に「辞める自由」も持っていてもいいはずです。無理にしがみつかなくても、社会には様々な選択肢がありますし、自分の心と身体を守ることはとても大切なことです。
2. “辞める自由”も持っていい
もしあなたが、働く場所や環境が自分に合わないと感じたとき、最も重要なのは自分の心の声に従うことです。ブラック企業や、コンプライアンスを無視するような企業環境では、自分を犠牲にしてまで続ける必要はありません。その場合、辞める決断をすることは、あなたの命を守る選択です。
そして、その環境からの脱出をためらわずに選ぶためには、時には弁護士を立てることも選択肢のひとつとして考えてもいいかもしれません。退職の理由が正当であれば、法的に守られる権利があります。「逃げる」ことが必要なときもあるのです。
3. ブラック企業や法令違反の環境には、毅然と対処を
もしあなたが身の回りで理不尽なことや、法令に反することを経験したら、無理にその環境に耐えなくても良いのです。労働者には労働基準法や労働契約法が保障しています。それらを守らない職場環境では、毅然として退職を選ぶことが、あなたにとって最も良い選択となることがあります。自身を守るためには、法律を味方につけることも大切です。私がこれまで見聞きしてきた中で、以下のような事例があります。
例1. 「こんな職場、今すぐ逃げて! ― 暴力がある環境」
身体的暴力が職場で発生しているケースでした。上司や同僚から殴る、蹴るなどの暴力を受けることは、決して許されることではありません。仕事に対する不満やストレスがあったとしても、暴力で解決しようとするような環境は論外です。このような状況では、自分の身を守るためにすぐにでも退職することが最も大切な選択です。
例2. 「これは違法! 給料天引きのワナ」
仕事上の損失を給料から天引きされていたケースです。会社のミスや業務上の損失を従業員の給料から天引きするという行為も違法です。これは明らかに労働契約法や民法に反する行為であり、そのような環境に身を置き続けることは、あなたの経済的な安全をも脅かす行為です。早めの判断が必要でしょう。
例3. 「企業の違法行為に気づいたとき、あなたはどうする?」
会社の企業活動の中で違法行為に気づいた、というケースでした。もし会社が法令に違反している場合、例えば、税金の不正申告や不正な取引を行っている場合などは、あなたがその場にいることで、法的に問題が発生する可能性があります。このような場合には、即刻退職し、必要に応じて弁護士を立てて適切な法的手続きを取ることが必要です。
4. 弁護士を立ててでも「逃げる」判断が必要なときもある
自分が「もう無理かも」と感じるとき、職場環境を耐えるべきか、それとも逃げるべきかという選択に直面することがあります。もし職場で不当な扱いを受けている、または人間関係が辛くなり、心が壊れそうになる前に、自己防衛として、弁護士を立ててでも退職する決断をすることも一つの方法です。そのような場合、法的に権利を守る手段を選ぶことは、むしろ自分を守るための勇気ある行動です。
5. でも “もう無理かも” は、本当に無理?
ただし、すぐに辞めるのではなく、少し時間をかけてみるという選択肢もあります。「今は無理かも」と思っていても、時間が経つにつれて自分の心境や状況が変わることがあります。振り返ると、意外にも今までの不安や戸惑いが軽減され、少しずつ職場に適応している自分に気づくこともあります。
辛い時期を乗り越えた先に、心地よく感じる瞬間が訪れることもあります。だからこそ、すぐに逃げ出さず、どうすればその環境でやっていけるかを考えてみることが大切です。
6. 時間がたてば意外とやっていけるケースもある
状況が少しずつ変わることで、自分がやっていけるという感覚を持てることがあります。最初は違和感を感じていた職場の文化や仕事に、少しずつ慣れてきて、うまくやっていける自信を持てるようになることも珍しくありません。人間は適応力が高いので、思っているよりも強くあり、立ち向かえる場合があります。
7. 環境を読み解き、自分を守りながらやっていく力も大事
職場で生き抜くためには、環境を読み解き、必要な情報を得ることが重要です。自分を守るためには、適切な助けを求めること、または戦略的に対処する力も必要です。どのようにその環境でやっていくかを考え、耐える力を身につけることも大切です。たとえば、上司との関係がうまくいかない場合は、感情的にならず、冷静にその人との接し方を工夫することが求められます。コミュニケーション方法を工夫したり、効果的なタイミングで意見を伝えることを心掛けることで、関係を良好に保つことができます。また、職場で自分がどう評価されているのかを把握し、必要であれば自己アピールの方法を考えることも重要です。どのようにその環境でやっていくかを考える上で大切なのは、柔軟性を持ち、状況に応じて対応方法を変えることです。最初は不安や違和感を感じるかもしれませんが、少しずつ経験を積んでいけば、自分にとって最適な働き方や方法が見えてくることもあります。
8. “逃げる力”と“耐える力”、どちらも大切
自分を守るためには、逃げる力と耐える力、どちらも必要です。時には逃げることが賢明であり、また時には耐えてやり抜くことが必要な場面もあります。大切なのは、そのバランスをうまく取ること。心の声に耳を傾けて、無理をしすぎず、でも時には踏ん張りどころを見極めることが重要です。毎日が苦しくて仕方がないと感じるときは、心身の不調のサインに気づくこと。「このままだと壊れてしまう」と思ったら、医療機関や公的相談窓口にアクセスし、第三者に現状を客観的に見てもらうことも大切です。
9. “辞める自由”と“適応する力”を両方持とう
「逃げたい」という気持ちが頭をよぎるときは、逃げる=負けではなく、「よりよい環境に向けて動くこと」と捉える視点を持つことが心を軽くしてくれます。一方で、「もう少し頑張れるかもしれない」「あと少し様子を見てみよう」という自分の中の声があるなら、小さな成功体験や支えとなる人を探してみる。たとえば、信頼できる先輩に相談してみる、社外のロールモデルを見つけるなど、「ひとりではない」と思える工夫も有効です。
10. 心の声に耳を傾けながら、ひとりで抱えない
最も重要なのは、心の声に耳を傾けることです。自分が感じている不安や悩みを無視せず、しっかりと向き合ってください。そして、もし一人で抱えきれないと感じたら、信頼できる人や専門家に話をしてみることをお勧めします。心のケアを大切にし、無理せず自分を守りながら、仕事や人生を歩んでいってほしいと思います。「誰に相談していいかわからない」「こんなこと相談してもいいのかな…」そう迷ったときは、ぜひ Think Free Counseling Tokyoへ。あなたのペースで、あなたの気持ちを大切にしながら、丁寧にお話をうかがいます。「辞める」「続ける」という二択ではなく、あなたらしい働き方や生き方を見つける旅の途中にあるだけかもしれません。焦らず、あなたのペースでどうぞ。